これまでの指導を通じて痛感するのは、「ていねいな子が合格する」ということです。
入試はある意味ミスとの戦いでもあり、問題の読み違い、計算間違い、勘違いをいかに防いでいくかということが重要なのです。
模擬試験を受けるとどうしても合格可能性や順位ということに気が行きがちですが、実は復習が大事です。そしてなぜミスをしたのか、という点を明確にします。
このとき保護者の対応として「怒って」はいけません。
これが入試でなくてよかったのです。ただ、そのまま放置してはいけません。同じミスをしないためにはどうすればいいのか、を子どもといっしょに考えてあげてください。
例えば問題の読み方。
これは男の子に多いのですが、案外最後まで読んでいないのです。問題の途中で「あ、わかった!」と思ったりするのでしょう。結果としてできる問題を落としてしまう。
合格の秘訣は「できる問題を落とさない」ということに尽きるのです。それをどこまで可能にするかは、日々の演習と工夫です。
私はよく子どもたちに「心配はするな、工夫をしなさい。」と言っていました。
工夫というのは、ミスをしない工夫です。落ちるかも、と心配するより、計算をどこにするか、ていねいに書くにはどうするか、そういった具体的な工夫をしていくことに集中するのです。
最初からうまくいく子はいません。だから模擬試験や塾でのテストを通じて、工夫を繰り返すのです。そのうち、自分で自分のミスが見つけられるようになると、点数は確実に上昇します。
工夫すべき点は、答案用紙から読み取らなければいけません。
どうして間違えたのか、なぜミスを犯したのか。それを防ぐにはどうすればいいのか、具体的に対処していきましょう。