私自身も中学受験をした口ですが、塾に行く機会はあまりなかったように思います。私は6年生2学期に土曜日1日算数を習いに行った記憶があるだけです。
当時の中学受験はテスト会が中心でした。したがって家で勉強してテストを受けます。私の同級生の多くは日本進学教室(別称、日進)と四谷大塚進学教室を掛け持ちしていました。
このテスト会対策として塾に通いはじめる子が次第に増えたのです。
その後も、どんどん増えてきました。最近は毎日という塾も増えています。つまり中学受験が専門化している(学校の勉強だけでは合格するのが難しい)ので、プロに預けるのが当たり前、またお父さん、お母さんが中学受験を経験していて、やはり塾に行かないと受からない、という気持ちになっているからだと思うのです。
一方で塾は回数多く来てもらったほうが売り上げも上がるし、他塾に行かれる心配もないから、次第に回数が増え、セットコースが当たり前になっています。
しかし、本当にそんなにたくさん行かなければいけないのでしょうか。
遠くから塾に通いたいというお話を伺って、「体力的にも大変だから週2回ぐらいにしたらどうですか」という提案をしたこともあります。その子に必要な内容はある程度決まっているし、それを家庭と塾でフォローすれば2回でも十分だと思ったからです。
実際に毎日通うというのはなかなか大変だし、それにいつ自分で復習をやったり、過去問を解いたりするのだろう、と思ってしまいますね。それも全部塾のカリキュラムに入っている、ということなのでしょうが、結局、集団授業というのは、ある程度みんなで同じようにやることが多いので、それぞれの子どもたちの得手不得手に手が届いているようには思えません。
案外、合格実績の高い塾は通塾回数が少ない感じですね。