基礎学力をつけるー計算力と漢字

 最近、私は6年1学期まではしっかりと基礎学力をつけて、第一志望を決めてから、その出題傾向にあわせて応用の枝葉を伸ばすというやり方が良いのではないかと思っています。中学受験の範囲は小学校5年生から中学2年生ぐらいまで4年分の範囲があり、そのすべてをやりこなそうとするのは土台無理な話です。ですから、しっかりと基礎学力を作り、正確に計算をしたり、文章をしっかり読み取る力を先につけて、出題傾向にあわせて発展させていくほうが効率が良いように思います。そこでここでは、基礎学力のつけ方についてまとめてみます。

計算力
 算数の解説を聞いている子どもたちの様子を見ていると、先生のしゃべった計算がすぐ頭に入る子と、そうでない子がいるようです。
「この辺が12cm、この辺が8cmだから面積は12×8=96平方cmになります」
という説明で、12×8がすんなり頭に入らない子がいて、そういう子は大抵、計算があまり得意ではないようなのです。
中学入試では教室に電卓を持ち込むわけにいかないので、計算力はつけなければなりません。

 練習をするにあたって、あまりたくさんやっても効果がありません。子どもが真剣に集中できる量を考えましょう。大人だって分数、小数の計算を20題もさせられたら辟易するでしょう。

 私は毎日3題練習する方法をお勧めしています。

 その代わり、絶対間違えない! という条件をつけます。絶対間違えないためには、検算を何回かするということが必要になります。そして、この答えは絶対合っている、という確信を子どもが持てるように練習しましょう。
できたら、記録をつけて、何日連続ノーミス記録! なんていって子どもたちを誉めてあげてください。
計算練習は、面倒なもの。
少しでも楽しくやれる工夫をしましょう。

「親鸞」という字も書けるように

 最近はパソコンを使うことが多いので、漢字を覚えなくなりました。自分で書こうと思うと、なかなか出てきません。だから、子どものころからの蓄積だけで勝負をしているようなものです。今後、この傾向は続くでしょう。漢字の勉強はしっかりやっておいたほうがいいのです。

 小学校のときは、毎年習う漢字が決まっていますが、そんな枠を超えて覚えられるときにどんどん覚えたほうがいいのです。小学校4年生くらいのとき、小学校で習う漢字を全部書けるようになったら、なかなかすごいと思います。

 読み書き、計算は学習の基本です。

 その中でも漢字の力があるのは、いろいろな点で役に立ちます。私は「親鸞」という字も漢字で書けるように指導します。そのほうが、ものを覚える力がつくからです。こんなところにも、漢字の力は役立つのです。

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