ある生徒が、とてもうれしそうにやってきたことが
あります。
手には新製品のゲーム機がありました。
「苦労したんだよ。ようやく手にいれたんだ。」
何でも、そのゲーム機を手にいれるために、おこ
づかいをため、誕生日プレゼントをキャンセルし
てゲーム機に振り替え、それでも足りないので、
家庭内アルバイトをしたのだそうです。
こういう子は、きっとこのゲーム機を大事にするだ
ろうなと思います。
最近は、子どもたちがほしいものを割と簡単に手
にする傾向があるように思うのです。その結果とし
て、モノをあまり大事にしません。
その典型が忘れ物。
塾にはたくさんの忘れ物がありますが、本当に取り
にこないのです。時計なんか山ほどありました。
なくしたら、また買ってもらえるからなのでしょう
か。
ほしいものを簡単に買い与えることは、決してその
子を幸せにはしないでしょう。
「あれは高いな。だから今は買えないね。でもどうし
てもほしかったら、どうやって買おうか、考えてみ
ようか」
子どもの力を伸ばすチャンスですね。