第10回 文章を耳で読む

最近の国語の入試問題の文章は長くなりました。

しかし、決して試験時間は長くはない。したがって、それなりに素早く内容を読む取っていく必要があります。別に速読の訓練をする必要はないが、やはり読み慣れている必要がある。

子どもの読む速さを測るのに一番良いのが、音読です。

音読を聞いているだけで、この子は読むスピードがついているのかどうかが、わかります。

音読がおそいというか、つっかえ、つっかえ読んでいる子は黙読していてもやはり読む速さが遅い。ので、国語の問題を解くのにも時間がかかります。

毎回音読をさせる必要はありませんが、それでも国語の力がまだついていない子には音読は効果があります。理由は言葉が耳から入ってくるからです。子どもは言葉を最初耳から覚えます。これは小さいときのことを考えれば、わかりやすいでしょう。子どもがお母さんやお父さんの言葉をまねて、言葉を覚えます。その段階で最初に発達している情報の収集器官は耳なのです。

しかし文字を覚えていくうちに、情報の収集器官が耳から目に移ります。しかし、それが十分でない場合、元々ある耳という器官から入れることで理解を深めていくわけです。もちろん入試で音読はできませんから、最終的には黙読で理解できるようにならなければいけないわけですが、その能力を高めるために耳という器官を使うことが、有効なのです。

低学年のうちに、音読をさせていても中学受験の教材を音読することは、あまりないのではないでしょうか。

しかし、しっかり文章を読むことができていない場合は音読を試してみてください。

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