塾では毎月、組み分けテストなり、月例テストが行われます。
当然のことながら、この問題は毎年新たに作られていきます。一応テーマに従いながら、過去の成績のデータを見て、大きな乖離が起きないように注意しながらテストは作られていきます。
この作問の過程で最も注意するのは、過去のデータとの乖離を作らない、ということです。これは入試問題にも共通することですが、突拍子もないデータが出てはならない。
その意味では、かなり時間をかけて丁寧に作っていく必要があります。
作問についていえば、これらの定期テストの他に志望校を判定する模擬試験、合格可能性を判定する模擬試験などがあり、これらを総合すると相当量の問題を作っていかなければならない。
各塾では、専任を中心に毎年行われる試験の日程に合わせて分担が教科ごとに決まり、それぞれの先生が担当の試験問題を作っていきます。
簡単にできる、ということはまずない。
見直しをする教科の責任者につっかえされたり、全体のバランスの中で問題の程度を変更したり。
当然のことながら、解答は間違えてはいけませんが、解き方もやはりそれなりの美しさというか、「なるほど」と大向こうが唸るようなものにしたい。
日々精進が必要なのです。
その意味では、膨大なコストをかけて試験は作られていると言えるでしょう。
塾の真価のひとつにこれらの作問の技量というのがあります。たまに、学校別の判定試験なのに、妙に難しくして差がつかず、合格判定が狂ってしまう模擬試験があったり、あるいは本当に傾向を調べて作っているのだろうか、と疑ってしまうような試験が出てくることもあります。
この辺は、お父さん、お母さんが見ていても良くお分かりになるでしょう。
塾の先生の仕事の第一はもちろん、教えることですが、実はそれ以外にも求められている素養はあるのです。
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