最近は6年生の受験対策を以下のように行う塾が増えています。
(1)カリキュラムの終了
受験カリキュラムと呼ばれる内容は6年生の4月から6月までの間に終了。
(2)総復習
夏休みから10月まで。
この間にこれまでの受験カリキュラムを総括して復習し、模擬試験を受験。1、2回のデータから第一志望以下の候補を決定。
(3)学校別対策
11月から冬期にかけて、志望校の過去問を中心に対策。
そして受験ということになるようです。
しかし一方で今年も受験スケジュールの集中化に拍車がかかりました。受験は2月1日~3日までで大体片付いてきているのです。そのうち、最低1校は秋の偏差値から見て確実に合格する学校を選んでいるとすれば、学校別対策をしなければならないのは1校から2校。
ただ、どの学校を選ぶかわからないので、どういう学校になってもいいようにすべてを復習する必要があるという考え方なのです。
本当にそうなのでしょうか?最初から決まっていたら?そこまで膨大な勉強をする必要が果たして必要なのか、まして体力などまだ十分でない小学生がやる受験対策として何でも全部やらせることが本当に必要なことなのか、私は大いに疑問を感じているのです。
しかも、最近は毎月、毎週のテストで何回も組み分けテストを繰り返し、成績別にクラス分けしていきます。その結果、勝ち残っていく生徒たちはスーパーチャイルドなのかもしれませんが、それで力が伸びない子どもたちは絶対に逆転できないのと言われるのも、どうかと思うのです。
例えば月例テストやウィークリーの試験の結果を良くするのなら、手っ取り早く知識を覚えるのが効果的でしょう。しかし、どうせ入試まで覚えていられるわけはないのです。それならば覚えることは秋に集中させて、いまは算数の応用力や読解力をつけていく努力をした方が良い子もいるでしょう。
同じやり方に固執して子どもの可能性を開かないのは親の責任です。
そんなにやらなくても、やらせなくても良い方法がないのか、私は子どもたちそれぞれに目を向ければ別の方法が必ずあると思うのです。