4年生や5年生で1週間の内容をこなしきれないという話を良く聞きます。
実際に理科や社会の勉強まで含めると結構こなさなければいけない量は多いでしょう。
しかし例えば社会について言えば、5年の1学期に地理をやってその後、歴史、公民と進む間に地理の知識はあやふやになり、結局6年生の夏休み以降もう一度覚えなおすという作業が必要になります。
もちろん5年のときに覚える努力をすることで6年生の手間を省くことはできますが、しかしやはり忘れていることは多いので、最初から覚えなおすようなものなのです。
と考えてみると、ではこの時期に授業をしっかり聞くことはもちろん大事だが、細かいことを覚えるのにあまり時間をかけすぎてもいけない、むしろ「読む、書く、ていねいに考える」といった基本的な学習能力と姿勢を身に着けることが大事なのではないでしょうか。
最近、中学受験の裾野が広がってきて、受験生は増加しています。しかし実際に塾でお預かりするときの子どもたちの基礎学力は大きく差が開いています。計算にしても漢字にしても、「読む、書く、ていねいに考える」という作業に必要な基礎学力がまだ十分ついていない子どもたちは増えているのです。
ですからあわてて受験のためのテクニックをマスターさせるよりは、5年生まではこれらの基礎学力をしっかり身に着けることに時間を割いた方が良いでしょう。
塾に行くとクラス分けテストがあり、良いクラスに入るためには点数をとらなければならず、細かい知識に時間をかけがちですが、目先の点数にあまりこだわらないでしっかりとした力を培っていくと良いと思います。