ここまで中学受験がブーム化すると、ムードに乗せられて「中学受験をしなければ」と思わず、考えてしまうご家庭も少なくないのではないでしょうか。
中学受験は首都圏、関西圏、九州の一部では高校受験に代わってその中心となってきているようですが、全国的に見ればまだまだ高校受験が中心の地域が少なくありません。首都圏の場合、私立高校は付属中学を併設して高校の募集を中止している学校が増えてきていますが、都立、県立をはじめとした公立高校も私立に負けない教育の内容を充実させてきています。今までは一斉テストだった公立高校も次第に独自入試を掲げてきていますし、これまで一浪は当たり前といっていた大学受験についても対策がとられてきています。
だから、なぜ中学受験をするのか、もう一度冷静に考えてみるべきなのです。中学受験には当然メリットがありますが、一方でデメリットもあります。やり方を間違えれば子どもにとって負担が大きすぎてしまう場合もあるでしょう。
本来、良い教育環境を与えたいと思って始める受験勉強ならばその過程も教育的であるべきですが、そうでない場合が増えているのです。
ですから、なぜ中学受験をさせるのか、どういう学校に行かせて、どういう教育を受けさせるのか、親がしっかりビジョンを持つべきです。そしてその準備についても「我が家の指針」に照らしてそれがいいのかどうか、親がしっかり吟味する必要があると思います。
中学受験をしないという選択肢も当然あるのです。