第51回 勉強してるってどういうこと?

■ 親から見ていると、明らかに勉強していない、と思う子がいます。しかし、本人からすると、「充分勉強している」と思っていることは多いのです。

■ 基本的に子どもは小学校に通っているから、まずここで勉強している。(ここをお父さん、お母さんは感覚として抜かしているところがあります。学校は別に遊びに行っているわけではありません。)さらに、週に4日も5日も塾に行っている。週末も塾だったり、模擬試験だったり。「充分、勉強してるじゃないか!!」と本人は思っていると思うのです。

■ しかし、親はそう思わない。家でテレビを見ていたり、塾や学校から帰ってくる途中、友だちとおしゃべりをしてきただけで腹が立つ。「なに、やってるの!受験生でしょ!?」

■ もうおわかりだと思いますが、子どもが勉強してると思うレベルと親が思うレベルは、明らかに違いがあるのです。結果として、子どもはどう思うか。
何と、理解のない親のもとに生まれてしまったのだろう。
お父さん、お母さんは子どものころ、そう思ったことはありませんか?

■ では勉強してる、というのはどういうレベルなのか? 例えば毎晩1時、2時までがんばって勉強している、のがいいのか? でも、それで成績が悪かったらどうします? 体の具合が悪くなったら?

■ 私は親と子が最初に計画を立てる必要があると思っています。ここまではやろう。こういうことはしよう。ちゃんと決める。決めて成果を測定する。これは模擬試験や過去問の出来でわかるでしょう。それを2週間に一度ぐらい、また話し合う。やはりこういうところが、まずいとか。この勉強にもっと力をいれよう。でも、時間がないから、ここは計画していたけどやめよう。

■ 高校受験や大学受験となれば、子どもが塾の先生や学校の先生と相談するだけで、ある程度決まります。しかし、小学生の場合はそうはいかない。だから親と子がまずしっかり、相談する。その上で先生と相談する、というステップでなければいけないのです。

■ その結果として、決めた内容をしっかりやることが「勉強している」ということになり、「それ以上を望んではいけない」と私は思います。だって、ほかにやらなければいけないことはありますから。応援団長だって大事な役割なんです。

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