第19回 模擬試験の見方

■6年生は夏前の模擬試験がそろそろ返ってきたころではないかと思います。今年も、いよいよ受験準備が本格的になってきました。ところで結果はいかがでしたか?

■模擬試験の結果はコンピューターで処理されて返ってきますが、どうしても目が行くのは合格可能性。その数字に一喜一憂してはいけないとは思っても、やはり気になるのが親というものです。
■ でも、模擬試験で一番大切なのは、これらの成績表ではなく、答案なのです。子どもが少なくも現在の力でできるだけのことはやってきました。そしてその結果は答案にいっぱい現れています。

■例えば、計算間違いをしていた問題があったとします。ミスはどうしても出るものですが、それでも防ぐ方法があります。計算を大きく書く、あるいはその場で検算するなどです。そういう方法を実際にやっているのか、答案には結果が出ているのです。多くの子どもたちが問題のすきまに、小さく計算しているのが現状でしょう。「ミスをしてはいけない」と怒るより、どうやればミスが少なくなるのかを子どもといっしょに考えて、変えていかなければなりません。

■まず子どもたちには、成績が返ってきたら、すぐ解きなおしてもらってください。そして、できなかったところは、必ず解答を見ながら復習してもらいましょう。その中で、どうしてできなかったのかを考えてみます。「時間がなくてできなかった」場合もあるでしょうし、「まだよくわかっていない」からできなかった場合もあるでしょう。そういうことを、次の試験までに対策していくことが大切です。

■夏休み前の模擬試験は、夏休みの勉強をするために何を優先すべきかを考えるのが目的です。何が弱点なのか、どういうところが不足しているのか、その結果はコンピューター処理されている場合もありますが、やはり答案用紙に一番、よく現れています。この結果を元に、しっかり夏休みの計画を考えてください。
(平成14年6月22日)

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