さて今回は夏の計画の立て方です。
まず塾の日程をスケジュールの欄に書き込みます。このスケジュール欄はこれまでウィークリー(週間予定表)を使うケースが多かったのですが、家庭学習が多い場合は、それだけでは不足するかもしれません。適宜デイリープラン(一日日程表)を間にはさんでみてください。
書き込み終わると、その日できる家庭学習のコマ数(60分1コマ)が何コマとれるか計算します。これは塾のスケジュールや、合宿などによっていろいろ違うでしょう。小学校6年生の授業が毎日午後からある塾が多いようですが、もしそうだとすれば、午前中の時間をいかに利用するかがカギになります。
最近は温暖化で本当に夏が暑くなりました。したがって、暑い時間に冷房のきいた塾で勉強する方が能率がよいでしょう。その分、家庭学習は朝が勝負です。なるべく朝早くおきて、まとまって4~5時間をとりましょう。
夏休み40日間で多くの塾が25日前後の講習を組みます。塾のある日の学習時間が5コマ、残り15日間の塾のない日の学習時間が1日10時間として、150コマ、合計275コマが家庭学習の最大ということになります。
次に、夏休みの家庭学習を書き上げていきます。
算数、国語、理科、社会、それぞれの科目で必要な勉強の内容があるでしょう。それぞれの先生と相談して、中身を決めてもいいし、これまでのデータと出題傾向から絞ってきた内容を振り分けてもいいでしょう。
ただし、課題と思ってメモしていた内容をすべてこの夏休みにいれていこうとすると土台時間がたりないことに気づきます。合計で275コマしかありませんが、すでに塾の復習や宿題で50コマ程度はなくなるはずですから、優先順位を決めていかなければならないのです。
計画は、夏休み中に何回か書き換えることになろうかと思います。勉強していくうちに、中身に変化が必要な場合があるでしょう。あるいは先生が休み中に特別の指示を出す場合もあります。学習が進むにつれて、優先すべき内容が変わってくることもあるでしょう。したがって進捗状況を見ながら、計画を見直す必要があります。
また計画は視覚化する工夫も必要です。例えばやるべき事項を書き出して大書し、それが終わるたびに赤線で消していけば、残りの勉強もすぐわかるし、やる気も出ます。
学習する内容について、「なぜ、この勉強をするのか」ということも子どもと話しておくと良いでしょう。目的がわかれば、「なんとかやり遂げたい」という気持ちがまた強くなるでしょう。
ご褒美も子どもたちの動機を強くするきっかけになります。ここまで計画通り進んだら、「野球を見にいける」など考えておけば、楽しんで夏休みを送ることができます。 上手に工夫してあげてください。