■みなさんはニュースを見ていますか?朝、夕方、夜とニュース番組はいろいろありますが、どれか見る番組を決めて、毎日見る習慣をつけてください。そしてできたら新聞も読むようにすると良いでしょう。もちろん新聞は難しいことばがたくさんでてきて、わからないことも多いと思います。しかし、ニュースを見ていると同じことが載っている記事がみつかるでしょう。それをもう一度読むようにしてください。
■同じことをもう一度、文章で読む、これはあまり意味がないことのように思えます。しかし、ニュースは映像と音声で説明してくれますが、その場を聞き逃してしまうとよくわからない場合もあるかもしれません。しかし、多少映像のヒントがあると、新聞記事で細かく解説されていることがよくわかるようになります。
■別にこれは中学入試に必要だというだけではありません。みなさんがこれから大きくなるにつれて、社会の動き、世界の動きを知っておくことはとても大切なのです。小学生が小学生なりに社会の動きや世界の動きを知って自分の考えを持つことはすばらしいことです。勉強が進めばいろいろな考えが出てくるし、また他の人の意見も知るようになるでしょう。
■人の意見を読んで、ここは賛成だけど、ここは反対だなあと思うことも大切です。誰もがすべて同じ意見を持つわけではありません。世界にはいろいろな人がいて、いろいろな文化、いろいろな国の歴史、あるいは宗教がありますから、それらの違いもあって、いろいろな考え方があります。
■その中で、「そういう考え方もあるんだ」ということを知るのも大事ですし、「どうしてそういう考え方になるのだろうか?」を考えることも大事です。自分の意見と違うものを簡単に否定してしまってはいけません。もしかすると、自分が間違った考え方をしている場合もあるわけですから、他の人がどんな意見を持っているのか、知りまた考えることが大事なのです。
■ニュースを見て新聞を読むというだけで、かなりの情報を得ることができますから、いろいろな考え方も知ることができるし、考える機会を増やすこともできるでしょう。あるいはインターネットで新聞社のホームページを読んでみてもいいかもしれません。プロ野球やJリーグの結果ばかり見るのではなく、社会の動きや世界の動きをしっかり読むようにしてください。もし、難しいことばが出てきたら、お父さんやお母さんに教えてもらってください。自分で調べるのも良いですが、調べていくうちにわからなくなることも少なくありませんから、遠慮せずに教えてもらいましょう。
■中学入試で時事問題が出題されることが多くなりました。もちろん時事問題に関する問題集もありますが、毎日ニュースを見ていると簡単に理解できるでしょう。ただニュースを見るということは、中学入試のためだけにやることではなく、これからみなさんが力をつけていくのにとても役立つでしょうから、ぜひ習慣にしてほしいと思います。
(平成17年5月23日)