第16回 経度に関する問題

■地球はほぼ球体なので、1日を24時間、円の1周が360度と考えて経度が作られています。下の図を見てください。

■イギリスの旧グリニッヂ天文台を0度にしてそこから東回りに180度を東経、西回りに180度を西経としています。地球は西から東に回っていますから、東側の方が先に次の日になるので、そこに時差が生まれます。時間は太陽が真南にくる時間を正午として、次の正午までを24時間と考えます。ただ、そのままにしておくといろいろな時刻帯が出てくるので標準時を定めます。

■日本は東経135度の旧明石天文台の位置で太陽が真南に来たときを標準時としています。したがってイギリスとの経度差は135度あるわけです。360度で24時間ですから、360÷24=15度となりますから経度が15度違うと1時間の時差が生まれます。135÷15=9時間ですからイギリスとの時差は9時間になります。今、4月16日午前10時とすればイギリスは4月16日午前1時(真夜中)ということになるのです。

■では問題です。西経105度が4月16日午後4時のとき、日本は何月何日何時でしょうか。

■ 西経105度はグリニッジから日本と反対方向に行きます。したがって105÷15=7時間の時差があります。イギリスとは9時間でしたから合計16時間の時差です。4月16日16時に16時間たしますから4月16日32時。32-24=8ですから答えは4月17日午前8時になるわけです。

■ちなみに今は原子時計で時間を刻んでいるので天文台で時間を調整するということはありません。

(平成18年4月11日)

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