プレッシャーの原因

試験が近づくにつれて、子どもたちには精神的なプレッシャーがかかります。

のんびりしていると見えても、本人たちの気持ちはそうではない。実際にチックが出る子もいますし、ストレスはかかる。まあ、受験する以上、ある程度のストレスは仕方がない部分があるわけですが、しかし、やはり結果を恐れると、うまくいかない。

この時期は、小学校でも、「誰がどこを受けるらしい」みたいな話が出る。なるべく、そういう話はしないように、とはいっても、実際お母さんたちが話しているわけですから、子どもの口だけ止められるわけもないわけで、そうなると
「あの子が合格して、僕が落ちたらどうしよう。」
という気持ちになる。
「みっともない。はずかしい。」
という感情につながると、これはあきらかにプレッシャーになる。だからこの考え方を変えさせないといけないのです。

よくスポーツ選手は「自分らしい試合」とか「自分のプレーができれば」というような言葉を口にします。絶対に勝つ、みたいな話はあまりしない。

「絶対に勝つ」という気持ちは大事だが、実際には自分にプレッシャーをかけすぎて、力を出せないことが多い。

だから、「自分の力を出せればいい」という言い方をするのです。

オリンピックの優勝候補ですら、そういう言い方をするわけだから、子どもたちにはなおさらのこと。

ですから、まず、落ちることはみっともないことでも、はずかしいことでもないということを教えましょう。

ただ、「悔しいこと」です。

自分の力が通じなかった。だから悔しい。次は通じるように努力しよう、とこうなればいいので、そういう考え方ができるようにいろいろ話をしてあげてください。

ちなみに、「不合格のときにかける言葉」など考えなくていいです。

ただ、悔しいことだから、子どもによっては泣くでしょう。泣くくらいでないと、いかんと思います。

でも、次の試験はあるわけだから、「もう一度、自分の力を出し切ろう」と本人が考えていければいい。つまり、そういう考え方を教えておけばいいのです。

これからプレッシャーがかかる子はいますから、様子を見ながら、適宜少しずつ教えていきましょう。

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