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模擬試験や組み分けテスト。
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帰ってきた答案をやり直してみると、家ではスラスラというお子さんは多いのです。
「なんだ、簡単じゃないか」
とか。
「ここが違ったんだ。なんだ、じゃあ、できた。」
とか。
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その通りなんですが、試験で出来ないと意味がないのです。入試でできなければいけないわけだから。
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で、これはなぜ?と思われる方が多いでしょう。
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簡単な話、家のようにリラックスして受けているわけではないからです。小学校6年生ですから、まだまだ心理的に影響を受ける要素はかなり大きくなります。しかも、まだまだ自信があるわけでも、精神的に強いわけでもありません。
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「あがったの?」
と聞けば、
「全然!」
と答える子が多いでしょう。しかし、家のようにリラックスしてやれたか?といえばそうではないのです。
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で、これに打ち勝つ方法は自信をつけるしかない、ということなのです。冷静に試験に向かうかまえといってもいいかもしれません。
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例えば、女の子で、10月、11月と進むにつれて、ミスが極端に減る子がいます。
「本当に間違えなくなったねえ」
とこちらが感心するほど。まあ、間違いなく合格します。では、どうしてそうなったかといえば、ミスを減らす方法を見つけて、得点をとるコツを体得したからです。
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ミスには原因があり、心理的な部分も関わる。
「なぜ、ミスをするんだろう」
と総括してみれば、問題を落ち着いて読んでない、条件がわかっていなかった等々あるわけで、それを冷静に考えて実行していくうちに、自分なりに最後まで落ち着いてできるかまえみたいなものが出てくるのです。
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「できなかったらどうしよう」
これも心理的には影響します。できなくなって命をとられるわけではない。そんなことはわかっていても、やはりお父さん、お母さんががっかりするし、と子どもたちは健気です。
しかし、そんなことを気にしないで、問題に集中できるようになれば、やはり冷静に試験に向かえるでしょう。
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これを人は良く間違える。自信を培うために量をやらなければいけないと。
量ではなくて質なのです。
考えた練習といってもいいかもしれない。自分のどこを変えなければいけないか、という問題認識があって、それを変える練習をする、ここにポイントがあります。
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3ヶ月で2000題の問題を解けば、自信ができるわけではないのです。もちろんそんなのは不可能でしょう。だから考える勉強をしないといけない。
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こういう入試傾向で、こういう問題がでて、自分はこういうミスをして、という問題認識があって、それをどう変えるのか?そこにポイントが絞れた勉強をしていれば、時間をかけなくてもできるようになるし、それこそ「間違えなく」なります。
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日本の練習や受験勉強というのは、どうも根性論が先にくるのが、私は好きではない。練習するのは当然ですが、その練習が効率よく鍛えていくものであるのかどうか、もっと考えてやらないといけないのに、と思います。指導者がわかっていない場合もあるでしょうね。
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だから私はお父さん、お母さんにも手伝ってほしいと思っているのです。家庭中心の中学受験はまだ精神的に幼い子どもたちにとっては必要なことなのです。
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子どもに安心して問題を解かせるには、自信を持たせるにはどうするか。子どもとコミュニケーションをしながら、どういう練習をするか、相談しては練習。そして試験などの結果をみながら、また相談して練習する。
4ヶ月は短いですが、こういう手はずを積んでいけば、その短い期間でも驚くほど力は変わってくるのです。
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まずは問題認識から始めましょう。
(1)第一志望の入試傾向はなに?
(2)ミスをする原因はなに?
(3)算数で、今最も優先すべき課題はなに?
この3つについて、お子さんとお話をしてみてください。
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