第5回 じっくり問題を考える

■ 子どもに問題をやらせていて、
「そろそろ終わりにしようか」
というと、
「ちょっと、待って」
「いやだ」
と叫ぶ子どもたちがいます。夢中になって解いている、あと少しで解けそうだ。こういう時間は大変大事です。ここで打ち切っては本当はいけない。授業では内容を進めないといけないので、途中で打ち切ることはありますが、家ではやはり本人が納得するまで考える必要がある。

■ それができていないと、自分で考える力が出てきません。入試問題というのは、そんなに簡単ではない。だから本人に考える力がついていないといけないのです。その力をつけるためには、実際に考える時間がないといけない。

■ ところが、最近ちょっとカリキュラムが早くなってきた。

■ 覚えることが早くなり、テストも忙しいとなると、本当に子どもがじっくり考えられなくなる可能性が出てくる。あわてていろいろなことをやってろくな、結果は出ません。

■ 家庭ではむしろ、じっくり考える時間を大事にしてください。最初からそんなに短時間でまとめられる子は多くないのです。ただ、じっくり考えて力がついてくると、だんだん早くなる。

■ スピードはこの順番でなければつきませんから。

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