一人の先生が4教科教える塾

こういう塾が減ってきただろうと思います。

だいたいは、各教科で先生が変わるのが普通でしょうか。しかし、小学校と中学校の違いを考えてみると、実は小学生にとっては一人の先生が4教科教える方が本当は良いのです。

小学校は、担任の先生が音楽など特殊な教科を除いて、全部教えるでしょう。中学校では、各教科の先生が専門になる。

これは教科の専門性が中学になると格段に上がるからです。しかし、その分中学生が自分で教科のバランスを考えないといけない。しかし、小学生ではそのバランスを自分でとることが難しい。したがって一人の先生が教科バランスを考えられるようにしているのです。

中学受験はその両面があります。つまり、教科の専門性で言えば、それは中学校2年のレベルまではあるので、小学校は超えるから必然、各教科の専門の先生が必要になる。しかし、子どもたちの精神年齢は小学校のままですので、本当は教科バランスを指導する側がとった方が良い。

よく、各教科の専門の先生の塾では、算数の先生は算数のことしかいわない(当たり前ですが。)、国語の先生は国語だけ。したがって受け取った子どもとお父さん、お母さんがその受け取った情報をもとにいろいろ考えなければいけなくなる。

しかし、一人の先生が4教科教える場合は、その先生が「いまのうちは、算数をがんばろうか。」みたいな話をしてくれるので、子どもたちに与えられる情報がシンプルになる分、勉強しやすくなるのです。逆に、1人の先生が4教科教える塾は先生の負担が当然大変になります。一人で算数も国語も理科も社会も教える、ということは、これはなかなか準備もいるし、大変でしょう。ただ、その子のことをあらゆる面から観察し、考えられる分、進学指導はかなり綿密なものになることは間違いないでしょう。

私は一人の先生が4教科教える塾の方が子どもたちにとっては良い、と思っていますが、やはり4教科教えられる先生を並べるのは経済的にとても大変であるので、したがって、そういう塾はきわめて少ない、ということになるのです。

もし、今通っておられる塾がそういう塾であるならば、それはなかなか幸運なことだ、と思います。

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