第31回 5年の壁に潜む、もう一つの理由

■ 5年生にとって、算数はだいぶ難しくなってきたのではないかと思います。円周率が出て、割合が出て、濃度が出て・・・。てこずっているお子さんも少なくないのではないでしょうか。

■ この時期、一気に難しくなった、と思う理由は算数ですが、実は、算数の基礎にその原因があります。つまり、分数と小数の計算。

■ これは学校ではまだ習っていないので、慣れていない子どもが多いのです。3.14の計算にしてもそうですし、分数の加減乗除、まだまだ練習が足りない。

■ しかし、塾でやるのは文章題や、面積の問題。したがって、計算を使いこなせないとうまくいかない。しかし、それが上手にいかないから勉強が進まない。どうしましょう?

■ これは練習するしかありません。この基礎の練習をしっかりやっていないにもかかわらず、応用である割合やおおぎ形の面積を求めようとしても、うまくできるわけがない。そこで計算の練習をするわけですが、これが楽しくない。時間がかかる。たくさんやろうとするとミスがいっぱい出て、「なぜ、こんなに間違うの?」ということになってしまう。

■ 計算練習は毎朝、3題。数をきめて、絶対に間違えない、という練習にとどめてください。そして楽しくやる。これは「勉強を楽しくやる工夫」を参考にしてください。

■ もうひとつは、問題の量を追わず、ひとつひとつ計算からふくめてていねいに解いていくことです。テキストには基本問題、練習問題、応用問題、と分かれているでしょうが、今はまず基本問題だけにする。そのかわり、計算力を上げる、ということで良いのです。というと、「じゃ、練習問題、応用問題はいつやるの?」ということになってきますが、これは夏休みに回しましょう。なに、難しい問題は、この後もやる機会はあります。ただ、その基礎となる小数や分数の計算力がついていないと、何をやってもうまくいきません。

■ これは何事もそうですが、まず基礎をしっかりつくること。目の前の慌ただしさに気を取られて、基礎力を積む練習をしないと、後々やり直すことになるから、時間のムダです。それよりは、今確実に一歩進むことを考えてください。

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