第1回 「ほめる」 

みなさんは怒る親ですか?それともほめる親ですか?
あるお父さんに「どうしたら、怒らずに子供を教えられるだろうか?」と聞かれたことがあります。子供の勉強を見ているうちに、だんだん腹がたってくるというのです。
 「これは、さっきやったろう!」
 その声を自分で聞いてまた腹が立ってくるというのですから、その分、冷静に見ていらっしゃるようにも感じるのですが。感情を持たないわけにはいきません。腹がたつのも当然の話。私だって授業中ずいぶん腹が立ちました。

 しかし、それができるのは親子だからという面もあります。親が子供に甘えてしまうのです。(反対ではありません。親が子供に甘えるのです。)お父さんだって、これが他人の子供だったら罵声を浴びせられるでしょうか?当然、自分の子供だという気持ちがあるから、声を荒立てるのですね。しかし、怒ってもできるようにはならないのです。子供は大人が怒ると怖いですから耳が閉じます。聞いてません。したがって、何を言ってもわからなくなります。だから怒って教えることには意味がないのです。逆に怒っても聞いていれば、それなりに効果があります。ただ、怒ってばかりではだめで、怒っている人に誉められるから、がんばるようになるのです。たしかに誉めるばかりでは、たまには怒るのも必要かもしれませんが、怒っても聞いていられるようになって初めて効果があるので、それは中学生になってからという感じが私はします。
 小学生の間は、やはりほめて育てることが大事でしょう。いや、中学生も同じことです。ただ、ずっとほめてばかりでは「ほめる」価値がなくなるのも事実。たまには叱るのも大事です。でも怒ってはいけません。怒って子どもがこわがってしまうと、大事な注意が耳に届かなくなりますから、気をつけてください。

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