第140回 成績の上がり方

■ 子どもたちの成績のあがり方を見ていると、がんばり始めてから、すぐに成績が上がる子は少ない。案外、がんばり始めたのに成績が悪くなる場合もあります。

■ これは、子どもたちの勉強の整理にやはり時間がかかるからです。あることを覚えたり、理解したりしてそれで問題ができるようになるには多少なりとも練習が必要なわけで、その練習がしっかり積み上がるまでは多少の混乱がある。その混乱のせいでミスが起きたり、間違えたりして、点数が伸びない。

■ これは本当にキツいです。

■ がんばってすぐに成果が出るならば、やり甲斐もあるのだけれど、それで悪くなったりすると心が折れる。しかし、ここをがんばってしばらく努力を続けていくとその混乱の整理が次第について成績があがるのです。だから成績の上がり方というのはなだらかに右肩上がりになるのではなく、多少なりとも平行、あるいは右肩下がりの時期があって、あるとき「ポン」と右肩上がりになる。そしてまた停滞期、みたいなことを繰り返していくのです。

■ この停滞期に、いかに努力を続けるかが大事。このとき、褒めて伸ばすことでしょう。がんばっているのなら、ちゃんと認めてあげるといいのです。一番いけないのは、「あら、だめねえ」とため息をついてしまうこと。これは本人ががっかりするから、また心が折れる。

■ まだ12歳ですから、そんなに自己コントロールができるわけではないので、励まして何とかこの停滞期を乗り切ってください。そうすると「ポン」と上がりますから。

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