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先日、ある週刊誌の取材を受けました。
「景気の後退で、中学受験には変化があるという話を伺いたい」というのが取材の目的です。
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確かに、景気の影響はあると思います。今から約10年前にも、不景気の時期があって、このときも中学受験は後退しました。競争率も下がったし、しばらくは低迷かなと思いました。ただ、そのときに神風が吹いた。(これは塾業界にとってという意味ですが。)それが「ゆとり教育」です。当時、「ゆとり教育」が進み、指導要領の大幅な変更が行われました。例の円周率を3にしようという話です。
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で、ここから一気に中学受験は盛り返した。受験人員も増える、塾の景気もよくなる、ということで、それが普通になってきました。
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が、ここに来て、昨年のリーマンショック。さらに今度は「ゆとり教育」も見直され、公立高校もがんばっている。だから、落ちるのは当たり前だと思います。ただ、来年2月の準備を始めているみなさんは、もう2年以上準備をしているわけですから、すぐにやめるということにはならないでしょう。むしろ、これから受験を考えてみるみなさんに影響がある話でしょう。
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私はいいチャンスだと思うのです。中学受験の本質は中学2年までの先取り学習。それを4年生からはじめてもなかなか進まないから、結局5年生、6年生の2年間でおよそ4年分の学習をしないといけない。当然、なかなか大変な話。しかもこの勉強をやるのは小学生。学齢は同じでも、精神年齢には個人差があります。中学受験に向く子もいれば、そうでない子もいる。
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例えば帰国子女のお子さんがいます。英語圏から帰国したが、すでに帰国枠には入らない。でも英語はよくしゃべれるし、読める。こういうお子さんが中学受験をやるのはもったいない。なぜか。高校受験にいけば、英語が入る。だからむしろ有利な受験を進められるでしょう。
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お子さんがどういう資質で、どういう状況にあるのか、親がしっかり考え、今度の方向性をつけてあげることが大事です。公立高校もがんばっている。例えば神奈川のサイエンスフロンティアはなかなかの人気ですね。
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ぜひいろいろな情報を集めて、お子さんの方向を決めてあげてください。何も中学受験がすべてではないと思います。
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ちなみに2010年の2月は若干下がるかもしれない。ただ、それほど大きな変化はないというのが私の結論です。むしろ2年後、3年後はだいぶ様変わりするかもしれませんが。それでも私は「ゆとりバブル」がとんだだけで、従来の姿にもどるだけだと思いますが。
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