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5年生は秋にひとつの山がきます。
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算数にしても、理科にしても、なかなかテーマが難しくなる。
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今、私の教室では予習をしていますが、その予習のクラスを予習してくる子どもたちがほとんどです。
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しかし、多くの塾は復習型を標榜します。予習させないために、たくさんの宿題を出すところもある。なぜ塾は予習を否定しがちなのか。
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(1)授業がやりにくい
ベテランの先生なら、まあ、いろいろ対応があるでしょうが、初めて勉強する子と予習してきた子では当然違いがある。予習してきた子は
「それ、知ってる」
などという顔をするし、発言もするでしょう。そうなると、よくわかっていない子にはもっとていねいに教えていかなければいけないが、予習してきた子は「もう、わかったから次に行こうよ」という顔になる。だからやりにくい。まだ、全員が一線に揃っていた方がやりやすいというわけですね。
しかし、よく考えてみると、この論理は少しおかしい。わかる子が増えた方がいいのに、それに逆行している面があるわけです。
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(2)保護者の負担をなくす
予習型にすると、当然、保護者の負担が増えます。わからないことが多くなると、勢いお父さん、お母さんに「教えて!」ということになる。せっかく塾代も払っているのに、なぜ私が教えなければいけないの!と言われたくない塾は、予習を制限することになるのです。
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予習と復習、どちらが大事と言えば復習です。一度習ったことを、しっかり身につける、この優先順位の方が高いでしょう。しかしわかるためには、予習をしておいた方がいい。例えば、予習シリーズのようにカリキュラムがはっきりしていて、テキストも明確にあるのだったら、予習をした方が後の勉強が楽になるに決まっているのです。
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そこで、復習型の塾は、それを徹底するために、カリキュラムを明らかにしない。テーマはわかっているが、やや漠然としている。授業が始まって、こういう内容だとわかる。そうなると、そこでわかる子が有利になる。そこでわからない子は、厳しくなるのです。
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私はカリキュラムは公開されるべきだし、できれば予習教材がある方がいろいろな勉強法ができるので、より柔軟だと思うのです。確かに保護者の方に負担があるというのはわかります。ただ、そういう過程もないと、最終的に自分で勉強するようにはならないし、むしろ塾に通う部分を家庭学習に回す方が健全ではなかろうかと思うのです。
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「塾でやらせますから、とにかく塾に来させてください。」
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という先生が多くなりました。ただ子どもが自分で理解するということが勉強の本質であるとすると、この方法に私は違和感を感じるのですが。
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