昨日、「飛び級」という記事をアップしました。
ところがよく考えてみると、今の進学塾は一昔前の飛び級のような状態になっており、さらに早くなる動きがあるそうです。
これは困ったものだと思います。早ければいいのか、いえ、そんなことはありません。
むしろ早くすることで、本来後から伸びる子どもたちの可能性をつんでしまう。小学生ですから、子どもの精神年齢の成長には個人差があります。たとえば女の子の場合は、男の子にくらべて早い。だからといってすべての女の子がそうであるわけでもないし、男の子でもたくさんの兄弟姉妹の中でもまれていくと、精神年齢は比較的早く成長します。
早いカリキュラムはそういう子どもたちにとっては合いますが、そうでない子どもたちにとっては苦痛なだけです。ただでさえ小学校のカリキュラムより圧倒的に早い受験カリキュラムです。実際に中学2年までの数学を勉強するようなペース。それを5年生までに終えるというのは、相当しんどいのです。だから1年間かけてじっくり復習するなかで鍛えていくのだ、という考え方もあるでしょうが、それに振り落とされてしまう子どもたちも決して少なくない。そこに親は気が付いていないといけないのです。
早いカリキュラムがしんどそうだ、となったら、そのペースを変えてあげる必要があります。
これは子どもには判断ができない。塾の先生にも無理でしょう。(だってカリキュラムを変えることは、塾を変えることにつながりますから。)
したがって親が判断していく必要があるのです。
飛び級のところでも書きましたが、先行してもあとから追いついてくる原級の子どもたちがたくさんいるのです。実際に6年後半になって伸びる子はたくさんいます。ただ、その前にあきらめてしまわないように注意をしないといけない。そこを親が見ている必要があると、私は思います。
繰り返しになりますが、カリキュラムは早いのがいいのではない。受験成功の原因はじっくり復習させていくことにあるので、その点を間違えてはいけません。