今年の慶應中等部の問題です。
3けたの整数のうち、どの位の数も異なり、またどの位も0でない整数Ⅹについて考えます。整数Ⅹに対して、≪Ⅹ≫は「各位の数字を並べかえてできる数のうち、最も大きい数と最も小さい数の差」を表します。例えば、Ⅹ=142のとき、421と124の差を求めて、≪Ⅹ≫=297となります。
次の( )に適当な数を入れなさい。
(1)≪Ⅹ≫の値は、最も小さい場合で( )、最も大きい場合で( )になります。
(2)≪Ⅹ≫=Ⅹとなるとき、Ⅹ=( )
です。
問題の考え方からすると
3つの整数の表し方は100×A+10×B+Cということになるでしょう。
(1)
A>B>Cとすれば、一番大きい数は100×A+10×B+C 一番小さな数は100×C+10×B+A
ということになりますからその差は
100×(A-C)+C-A=99×(A-C)ということになります。
つまりこれが一番大きくなるということはA-Cが8になるときであり、一番小さいときはAーCが2になるときです。AーCが1になることはありません。Bが中に入っていますから最小の差は2になります。
よって小さい場合は198 大きい場合は792ということになります。
(2)
≪Ⅹ≫は99の倍数になります。
AーC=2 のとき 198 実際のA-C=9-1=8
AーC=3 のとき 297 実際のA-C=9-2=7
AーC=4 のとき 396 実際のA-C=9-3=6
AーC=5 のとき 495 実際のA-C=9-4=5
AーC=6 のとき 594 実際のA-C=9-4=5
AーC=7 のとき 693 実際のA-C=9-3=6
AーC=8 のとき 792 実際のA-C=9-2=7
よって答えは495です。
真ん中の数字(この場合でいえばB)は関係ないということから、99の倍数になるということに気がつけば、難しくはないでしょう。10個ぐらいを書き出すのは、最近の問題では当たり前なので、瞬時に規則を見つけて書き出す、という瞬発力も大事かもしれません。
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