題意をグラフにする

2010年 洛星中学の問題


ある日、太郎は自転車で、次郎は歩いて家と学校を往復しました。ただし、学校に到着したらすぐに家に向かうものとします。
 次郎が家を出発してから10分45秒後に太郎が家を出発しました。次郎が家を出発してから14分20秒後に太郎が次郎を追い越しました。太郎が学校に到着してから4分15秒後に次郎が学校に到着しました。太郎が学校で折り返して、先ほど次郎を追い越した地点まで来た後は速さをそれまでの3分の1にして進みました。太郎が家に着いたとき、次郎は学校を折り返して、家から870mのところにいました。

(1)太郎が学校に着いたのは次郎が家を出発してから何分後ですか。
(2)家から学校までは何mですか。
(3)太郎のもとの速さと次郎の速さはそれぞれ毎分何mですか。


題意をグラフにすると、以下のようになるでしょう。
数字はすべて秒にしてありますが、その方が計算が速い問題のようです。

次郎が出発して645秒後に太郎が出発し、次郎が出発して860秒後に太郎が次郎を追い越しました。ということは追い越した点をAとすると、太郎は家からAまで860-645=215秒、次郎は家からAまで860秒かかっていることがわかるので、ここで太郎と次郎の同じ距離を移動する時間の比が1:4であることがわかります。(215:860=1:4)

そうすると、Aから学校までで二人がかかった時間の差の255秒は4-1=3にあたるので1が85秒。グラフのXの値は85ということになります。したがって太郎が学校についたのは
860+85=945秒後=15分45秒=15 3/4分。次郎が家を出発してから、という設問を確認して、これが(1)の答えです。

(1)(答え)15 3/4分

太郎がAに戻ってきたのはAを出発してから85秒×2=170秒後です。そこで速さを3分の1にしたので、帰りは行きの3倍の時間がかかります。行きは家からAまで215秒かかりましたから、215×3=645秒が図のYの値になります。
したがってZの値は860+170+645=1675秒です。

次郎が学校についたのは、860+85+255=1200 したがって学校を出てからZまでに1675-1200=475秒戻ってきています。したがって870mを移動するのに次郎がかかる時間は1200-475=725秒

家から学校までは870×1200/725=870×48/29=1440m ということになります。

(2)(答え)1440m

ここまでくると、あとは簡単でしょう。
太郎は家から学校まで215秒+85秒=300秒かかっていますので、5分。
1440÷5=288m 
次郎はその4分の1ですから288÷4=72m ということになります。

(3)(答え)太郎 288m 次郎 72m

速さの問題というのは、問題文が長く、条件がいろいろあるので、一度グラフに整理してみるとわかりやすく、「同じ時間を移動している場所」あるいは「同じ距離を移動している場所」を見つけやすくなります。

「映像教材、これでわかる比と速さ」(田中貴)

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