2011年 灘中学の問題
上の表は、固体Aおよび固体Bが、それぞれ水100gに溶ける重さを表したものです。なお、この問題では水にAとBが溶ける重さは互いに影響を与えないものとします。すなわち、40℃の水100gには、16gのAと26gのBの両方を同時に溶かすことができるものとします。またAとBを同時に水に溶かしても、AとB以外の物質は生じないものとします。
問1
60℃の水100gに60gのAを加えてよくかきまぜ、その上澄み(うわずみ)液を30gとりました。
(1)この上澄み液の中にAは何g溶けていますか。
(2)この上澄み液30gを、20℃まで冷やしました。このときに溶けきれなくなって出てくる結晶(つぶ)Aは何gになりますか。
問2
6gのAと21gのBがまざったもの(混合物Xとします)を、ある重さの水に80℃で完全に溶かしてから20℃まで冷やしたところ、Bだけが結晶で出てきたので、これをろ過して取り出しました。
(1)混合物Xを80°の水に溶かすためには、水は少なくとも何g必要ですか。
(2)Bだけが結晶として出てきたことから、水の重さの範囲は何g以上何g未満ということになりますか。
(3)(2)で求めた範囲の中で水の重さを変えると、取り出せる結晶Bの重さが変わります。このとき、最大で何gの結晶Bを取り出すことができますか。
(解説と解答)
問1
(1)60℃の水100gにAは20g溶けます。したがって60gのAを入れても40gは溶け残りますので、上澄み液に溶けているAは20gです。
したがって溶液は100gの水とA20gになります。その中から30gを取り出したので、30/120=1/4を取り出したことになりますから、水が25gとAが5g入っていることになります。
30gを取り出した、というのは溶液を取り出したので、その中に水が25gしか入っていないことに注意してください。
(答え)5g
(2)20℃ で100gに溶けるAは12gです。したがって25gの水の場合は
12×25/100=3gしか溶けません。
5-3=2gで2gが出てくることになります。
(答え)2g
問2
(1)80℃では100gの水に対してAは23g Bは70g溶けます。
6÷23/100=600/23=26 2/23gの水が必要です。
21÷70/100=30gが必要なので、多い方が必要ですから答えは30gになります。
(答え)30g
(2)20℃では100gの水に対してA、Bとも12g溶けます。
6gのAは溶けていますから、
6÷12/100=600/12=50g
の水はあります。
Bが21g溶けるためには
21÷12/100=2100/12=175g
の水が必要になりますが、溶けていないので175g未満の水になります。
(答え)50g以上175g未満
(3)取り出す量を多くするということは、溶けないようにする、ということですから、水の量は50gと決まります。
このとき、Bは12×50/100=6gしか溶けません。
したがって21-6=15gのBが溶け残り、ろ過して取り出すことができます。
(答え)15g
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