6年生のこの時期、成績が振るわない子どもには大きく分けて2つのパターンがあります。
(1)勉強はまじめにやっているが、宿題も終わらないし、成績があがらない。
(2)やる気がないから、勉強もあまりしていない。
(1)のパターンの子は、以前からお話していましたが、勉強のやり方を変えるのがいいでしょう。やれることを確実に実行すること、そのやれることを学校別の傾向にあわせること、科目の優先順位などぜひ考えてあげてください。塾の先生と相談することも大事です。
さて(2)の子どもたちには、どういう手を考えればいいでしょうか。
「勉強しなさい!」
とそれこそ毎日言っているし、
「もう受験やめれば」とか「塾、やめれば」とかいうと
「絶対にやめない」というし。
でも、言ったその日からもう勉強しないし。
なぜそういう態度になるのでしょうか。
ひとつにはまず自信がない。
成績が振るわないから「やっても無理かも」と思っているかもしれません。
もうひとつは、生活のリズムが狂っている。
疲れやすく、だらだらしやすいのです。夜型の生活リズムになっていませんか?
実は勉強が終わらなくて夜型になっている子ばかりでなく、ついだらだらテレビや
漫画、ゲームで夜型になっている子どもたちもいるのです。
で、方法は
(1)目標を明確にする。
その気にさせることが必要なのです。なんとしてでもその学校に入りたい、そういう気持ちをまずしっかりと持ってもらう必要があります。
勉強しない子たちは「自信がない」せいか、目標をはっきり言わない子どもたちが多いのです。
「まだ、決まってない」「え、知らない。」←君のことじゃないの?
学校別特訓をスタートするにあたり、あまりスタート時の成績を問題にしません。
ただ学校別特訓をやれば、必ず子どもたちはその気になります。成績が下の子でも大逆転をするのは、その気になった子どもたちが、それこそ一気に成績を上げていくからです。「やる気」は目標があるから、出てくるものなのです。
で、そのためには、まず自信をつけてあげること、親子でしっかり将来を考えることです。「勉強しなさい!」といっても解決しないのは、子どもたちにやる気や自信がないからです。ほめることも大事だし、第一志望を絞ることも重要なポイントでしょう。お子さんにはたくさん「良いところ」があるでしょう。それが今のお母さんには見えなくなっているかもしれません。もう一度、冷静に「うちの子のいいところ」を見つけてください。
(2)具体的な勉強方法や内容を決める。
「勉強しなさい!」といいつつ、子どもが具体的にどういう勉強をしているのか、知らないお母さんがいらっしゃいます。
精神年齢が幼くなった今の子どもたちに自分で計画を立て、弱点を知り、効率の良い勉強方法を考えるなどということはできません。塾も宿題を出したり個別の課題を出したりしますが、全員が違うということはあまりないので、よく塾の先生と相談する必要があります。
だから親がかかわってあげなければいけない。
勉強しなければ成績はあがらないのです。で、そのための動機ができたとして、具体的な勉強内容を考えていかなければならないのです。
これまではカリキュラムがあったから、毎週カリキュラムをやればよかったのです。これからも当然カリキュラムはあるでしょうが、「目標が違う」以上、「山の登り方」を考える必要はあるのです。
(3)生活のリズムを直す
「早寝、早起き、あさごはん」のリズムは子どもたちの健康をしっかり守る大切なキーワードです。夏休みはリズムを正すチャンスです。この時期、ぜひ朝型に切り替えていきましょう。
いままでそう簡単にやる気を出さなかった子どもたちです。すぐに変わることは少ないでしょう。でも、しっかりコミュニケーションをしていけば、「その気にさせる」ことはできます。この夏休みは流れを変えるチャンスです。しっかり子どもたちと話し合ってみてください。