第31回 6年秋の勉強法

■秋は総復習の時期です。どの塾でも1学期までに一応すべてのカリキュラムは終了します。さあ、復習と思ってやり始めてみると、やることの多さに愕然とすることが多いのではないでしょうか。私が教えていたとき、9月から社会の知識を地理からやり直しますが、みんな、しっかり忘れていて、再度覚えてもらうのが大変でした。

■秋の学習のポイントは過去問、暗記、復習の3点です。過去問は第一志望、第二志望くらいまでの学校を過去10年分、できれば2回はやりたいところです。そして暗記。これはまあ、しっかり忘れていることが多いですから、知識のまとめのようなテキストを用意して、それを徹底的に繰り返すことです。塾でカード式の暗記教材を用意しているところもありますが、大事なのは手を広げすぎないこと。あれも、これもと思っても結局時間が不足します。ですから、完璧に仕上げるものを決めて取り組むことです。

■復習は、塾の授業の復習を大切にしてください。せっかく授業でやったところは、時間をかけたのだから、その分確実に身につけることが大切です。授業をほったらかしにせず、わからなかったことはやり直しましょう。あまりたくさんわからないことが出てくるようならレベルがあっていないことになりますから、一度塾の先生に相談しておいた方が良いでしょう。消化不良になると、子どものモチベーションも悪くなりますから、注意が必要です。

■子どもたちの机の上や本棚にはきっと、たくさんの教材が並んでいることと思います。これも一度整理した方が良いでしょう。あれもやってない、これもやってないは精神衛生上あまりよくありません。これだけやり通すというものだけを残して、後は片付けてしまいましょう。

■もう一つ大切なのは計画です。夏休みの勉強をした時は計画を立てたと思いますが、秋は学校行事も忙しく、なかなか計画通りにならないので、計画を最初から立てないという人もいます。しかし、これはあまりよくありません。過去問、暗記、復習をどうやっていくのか、確実に終わらせる内容に絞って計画を立てて、しっかり実行してください。

■この時期は模擬試験の成績が出てきますから、親も子も精神的に不安になりやすいもの。だからこそ、試験の成績に一喜一憂せず、決めた学習計画をコツコツ続けていくことです。11月ごろから明らかに成績があがってきます。合格のゴールデンカーブなんて言っていましたが、そうなれば子どもにも自信がつき、良い結果につながるでしょう。
(平成14年9月14日)

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