■え、入試後もまだ勉強するの?と言われそうですが、実はここが肝腎なのです。試験も終わった。今まで塾にも通ったし、受験勉強もしてきた。だから今日からは解放されてなんでもやるぞーとゲーム機にかじりついた子どもたちが多いのかもしれません。ここが「合格して失敗する子」のスタートなのです。
■合格した後、喜ぶのはいいのですが、そこで勉強が終わりになるのではありません。当然、中学でまた新たな勉強が始まるのです。ところがここで受験が終わり、「ほっ」とするのはわかるのですが、遊び癖がつきやすいのです。親も「まあ、今までがんばってきたのだから」という気持ちになって、ついつい気が緩みがちになるのです。
■でもよく考えてみると、これからはあるレベル以上の子どもたちの行く学校で勉強をするのです。今までよりも横一線、いや入った位置によっては、後ろからのスタートということも十分考えられます。したがって、これまで以上に勉強が大変になる可能性があるのです。
■しかも中学に入ると英語が始まります。ここで帰国の子どもたちの活躍が始まります。今まで帰国の子どもたちが活躍する場はある意味少なかったのですが、英語ではかなり実力の違いが出てくるでしょう。だからここで油断してはいけないのです。
■子どもたちは、いろいろと春休みに向けて計画を立てているでしょう。スキーに行こう、ディズニーランドは?実際に卒業式に向かっているのですから、当然その気持ちはわかるのです。だからといって油断してはいけない。私は本当の中学受験の終わりは中1の夏休みだと思っているのです。
■中1の1学期、中間試験、期末試験の結果がでて、ああ、入った学校で十分やっていけそうだということがわかれば、これから本人に任せていけるなと感じられるだろうと思います。しかし、今は入学試験に通っただけです。ここで遊んでばかりいると、1学期に大変なことになります。
■今まで、せっかく勉強するくせがついたのだから、ゼロにはしないことです。中学の予習を始めたらいいのではないでしょうか。特に英語、数学は中学から新たに勉強する科目ですから、予習しておけばそれだけ、1学期に効果があるでしょう。もちろん受験勉強なみにやる必要はありません。ただ常に勉強はしようという気持ちにしておいた方が良いと思います。
(平成17年2月6日)