2013年の問題を見て

2013年の問題を少しずつ見ています。まだ全然解き切れてはいないのですが、ちょっと気になったことをお話したいと思います。

ひとつは理科。

今までのいわゆる知識問題や、計算問題から問題の傾向がやや変わりつつあるのではないか、と思うのです。

それは、理科的考察。

つまり、ある現象について、どういう仮説を立て、どういう実験をして検証していくか。あるいは、持っている知識から考えて、ある現象の理由をどう考えるか。という問題が増えているように思うのです。PISA型のようでもあり、しかし具体的に知識が必要なので、完全にPISA型とも言い難く。

具体的な問題をこれからまた説明していきたいと思うのですが、これまでのように知識を単に聞かれる、とか計算で答えを出すという問題ではなく、データや現象を提示されてそこからの考え方を答える問題、と言ったらいいでしょうか。

ただ覚えるというよりも、その知識をどう使うか?ということが問われているように思います。近年、理科系志望の学生が減少しているという話を耳にしますが、これは受験校でも同じことなのでしょう。だから、そういう素養を磨いてほしい、という学校からのメッセージであるような気がします。

もうひとつは算数。

これも、似たような話なのですが、今年は容積の変化に関する問題が多かったのです。たまたまかもしれませんが、何校かで見ました。それも結構複雑な条件がついている。入れる容器の形が途中で変化したり、仕切りが自動的に下がったり、あるいは仕切りが回転したり。

水を入れる場合でも注水口が変化するのです。これも与えられた条件を正確に読み取って、グラフに起こしたり、場合を分けて考える、という問題で、なかなか思考力を要求されています。もともと算数はパターンを覚えて勉強するような科目ではないのですが、やはりじっくり考える、という鍛錬をどのくらいやってきたか、を問われているように思いました。

この入試傾向は今後とも続いていくのではないか、と思います。ある問題の解き方をパターンとして覚えるのは無駄だよ、とはっきり問題が語っているようです。

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