■冬休みは入試前、最後にまとまった時間がとれるチャンスです。ですから、ここで上手に時間を使って効率よく勉強しましょう。まず、何をしなければならないか、課題を整理することから始めます。
■これまで受験した模擬試験や日ごろの学習から、まだ自信がない分野があるかと思います。これを重点的に勉強すると良いのですが、ただし、これには前提条件があります。それは志望校に良く出題されているか?という問題です。例えばよく例に出すのが文学史。平安から始まってこれまでの有名な文学作品と著者を覚えるという内容ですが、出題する学校とそうでない学校ははっきり分かれます。
■過去10年出題されていなければ、今年もまず出題されないと思って良いでしょう。それよりも、志望校に良く出題される範囲で、自分がまだ得意でない分野に集中する方がより効率的なのです。例えば国語で記述が出るとわかっているのであれば、やはり記述の対策をやった方がいいでしょう。これらの傾向は過去の入試問題を解いていけば、自然と理解できるはずです。まだ過去問を5年ないし10年分やっていないのであれば、大至急過去問を勉強してください。そしてその中で、できなかった分野を集中して学習することが大事です。
■とはいっても、すべての範囲を学習できるとは限りません。冬休みは短いですし、すでに冬期講習も申し込んであるでしょう。したがって意外に自分で自分の不得意な範囲を勉強する時間が少ないのです。もし、不安があるのであれば、お父さんやお母さん、あるいは塾の先生と相談して、時間を確保することも必要になるかもしれません。塾はどうしても、集団で勉強することが多く、自分ができない範囲だけ勉強するのは難しくなります。ですからまず、時間を確保することから始めてください。
■時間を確保できたら、次は計画です。合格手帳を開いて、やらなければいけないことに優先順位をつけてから配分します。ただし、ここでもうひとつ大事なポイントがあります。それは冬休みから新しい問題集や参考書には手をつけないということです。むしろこれまでやってきたテキストを中心にやりなおしをしてください。いろいろ手を広げるより、ここにある問題は全部できるという自信をつくることの方が大事なのです。
■生活のうえで大事なことは2つあります。1つは朝型に切り替えること。試験は朝8時半~9時に始まることが多いので、あまり夜遅くまで起きていないように注意してください。またかぜがはやっています。インフルエンザも猛威を振るうかもしれませんから、外から帰ってきたら、必ず手を洗い、うがいをしてください。少し熱がある、というようなときは無理をせず、きちんと治してから勉強しましょう。体調が悪いのに勉強しても効果はあまり上がりません。無理をしないように気をつけてください。
(平成17年11月27日)