そんなはずはない

最近は、お父さん、お母さんが中学受験を経験された方も多くなったでしょう。

自分で経験した分、子どもの成績が伸びなかったり、あるいは勉強していなかったりすると、「そんなはずはない」とつい思いがちです。このくらいのことは、自分ができたのだから、子どももできないとおかしい。

しかし、この論理は当然、おかしい。

まず時代が違います。今の入試問題と例えば20年前の入試問題を比べてみると、雲泥の差でしょう。当然、今の方が圧倒的に難しいです。私も中学受験をした口ですが、今、子どもたちに教えている問題は、その当時解いていた問題のレベルではありません。

もうひとつは個性や環境が違う。

お父さん、お母さんとお子さんは当然別の個性です。また育っている時代も環境も違います。例えば、今の40台ぐらいまでの方はそんなに中学受験の塾には行かなかったでしょう。テスト会が中心だったからです。つまり家で勉強して、テストを受ける。しかし、今は全く違います。塾で勉強して、塾のテストを受ける。つまり、ある意味ある方式に徹しなければならない。ところが、それが合うか、合わないかは子どもの個性によって当然違う。だから、うまくいかない場合もあるわけですが、そういう背景は一切考えずに「できるはずだ」と言われてしまっても、子どもは立つ瀬がありません。

まあ、私もそうですが、中学受験のときのことをそう細かく覚えているわけではない。その後大学受験があったりするから、受験勉強の記憶といっても結構曖昧で、多少なりとも美化されているところもある。

「お父さんはもっと勉強した。」
「お母さんはもっと努力した。」

したかもしれませんが、それは子どもとはあまり関係がない話。子どもが子どもなりに、がんばることが大事であって、こうでなければいけない、というようなモデルはないのです。

まずはお子さんの今の状況をまず受け入れる。その上で、具体的に子どもが意欲をもってがんばるにはどうしたらいいか、を具体的に考えてみてください。「がんばれ」と言われても、本人たちはがんばっているのですから。

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