能力の問題?

「素頭(すあたま)が良い子でないと、やはり御三家は無理ですよね。」
という話を聞いて、みなさん、どう思われますか?

素頭(すあたま)が良いというのはどういうことだろうか?多分、知能テストがいいとか、そんな話なのかなと思うのですが、しかしその知能テストにしてもやはり力を研ぎ澄ます事はできるのだろうと私は思うのです。確かに子どもの能力差というのはあるでしょう。足が速い子がいるように、頭のいい子がいるのは事実です。しかしそこそこの能力を持っている子であるならば、それなりのトレーニングによって状況はだいぶ違ってきます。

先日、陸上のコーチをやっている大学の先生の話を聞いていたのですが、例えば走り方という面で見ると足の遅い子というのは「早く走れない走り方をしているにすぎない」のだそうです。練習をして例えば手をしっかり振るようにする、やや上体を前傾させてストライドがしっかり伸びるようにするとオリンピックは無理にしても、そこそこ早く走れるようになるし、そこからさらに工夫して独自の走法を編み出せれば、日本代表くらいにはなれるかもしれないのだそうです。

この3ヶ月ぐらいで、「あれ?」と思うぐらいできるようになった女の子がいます。彼女の様子を見ていると、明らかに自信をつけた様子なのです。結果、成績もあがっている。しかし、5年生のうちはそうではなかった。成績はほめられるものではなかったのです。そういう意味で素頭はよくなかったのかもしれない。しかし、明らかに本人はやる気になっています。そしてそういう状況で勉強すると、わかるようになってくる、できればおもしろい、だからもっと勉強するという好循環に変ります。

で、なぜそうなったのか?はまだ究明できていないのですが、多分彼女は合格したいとひそかに思い始めたことは確かなのです。能力の問題よりは、こういう動機付けの問題にもっと注目してみる必要はあるでしょう。そして動機ができたところで「やるべきことをしっかりやる」ことも身につけば成績は飛躍的に向上します。向上させてしまえば、自信がつく分、さらにジャンプすることはできるのです。

逆の循環になれば当然、うまくいかない。この違いは大きいのです。能力差を考えるより、自信をつけていけているのか、ここに着目してみてください。

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