中学受験の準備は、他の受験に比べて期間が長いので、どうしても中だるみをする時期というのがあります。
1年でいえば、4,5,6月。人によって「空白の3か月」という。塾が始まるのは大抵2月。したがって春期講習までの間は、比較的緊張もするし、勉強もする。しかし、塾にも慣れ、生活もパターン化してくると、ここで中だるみがおこる。
入試まではまだ時間がある(わけではないのだが)と思ってしまいやすい。確かに学校の説明会なども9月からの学校が多いので、ここで刺激を受けることも少ないのです。
学年でいえば5年生。4年生から塾に通う子が多い分、1年間通ってきて、塾にも先生にも慣れてきた。しかし、受験まではまだ時間がある。だから、つい、だらけてしまう。勉強の力が入らない。そのうち、難しくなってきて、わからなくなるから、6年生が大変になります。
かつて高校受験を担当していたときは、中2がやはり中だるみの時期でした。だいたいこの辺は第二次反抗期の真っ盛り。まず親の言うことは聞かない。そのくせ、自分でなかなかやらない。成績は振るわないが、恰好は気にする、という誰もが通る中だるみの時期です。
で、この中だるみをどうするか? という話なのですが、基本的に緩むから締まる。弓もそうですが、普段は緩ませておく。でないと、弓が曲がります。その結果、正確に打つことができなくなる。これは弦楽器も同じでしょう。引かないときは弦を緩ませておく。そうしないと、楽器がゆがむ。
同じことが人間にも言えます。そう3年間もぴんぴんと緊張してはおれない。あるいは1年間、ずっと受験のことばかりは考えられません。
ただ、ずるけてもいいという話でもない。こういう時には機械的にやる、というのがいいのです。
朝、計算問題を3問やり、新しい漢字を5個覚える。学校から帰ってきたら、算数の問題を3題、国語の問題を1題解く。
後は、まあいろいろ予定していても、なかなか進まないかもしれないが、これだけは「絶対に」やる。
「終わっていなければ寝せない」
ぐらいの気迫は必要ですが、しかし、まあ、このくらいなら終わるでしょう。
絶対に歩みを止めない。一歩でもいいから前に行く、という心がけをしておくと良いのです。そうすると、中だるみの時期も多少なりとも進む。進んでいれば、あとからスピードを上げることができます。
止まってしまうと、動き出すのに時間がかかる。エネルギーがいります。
しかし、少しでも動いていれば、次に動きやすくなる。
もちろん、中だるみをしない子もいます。こういう子は「本当に入りたい」と思っているから、熱心ですが、なかなか万人がそうならない。だから、それを受け入れた上で、しかし一歩でも前に行く、という気持ちが重要です。
なに、夏になれば、少しはがんばるようになりますし、秋になれば目の色は変わりますから。
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