先週、中曽根陽子さんから新刊を送っていただきました。中曽根さんとは、一度取材にこられてお目にかかった後、今までいろいろと情報交換をさせていただいています。最初は保護者の視点から、今はそれにプラスしてジャーナリストとして取材を通じて中学受験の世界をごらんになっているのですが、今回のテーマは学校選びです。
学校案内はたくさんありますが、どうしても偏差値や試験内容についてのものが多く、学校の雰囲気を伝えるものが少ないのが現状です。中曽根さんはそこにスポットライトをあてて、学校のアンケートなどを通じて、いろいろな側面から今回は179校を紹介しています。
学校選びで私が一番、大事だと思っているのはスクールカラーで、第五章の「管理型か、自主性尊重型か。校風で選ぶ」は大変興味がありました。私は放任型といっていますが、要はなるべく干渉せず、子どもたちの自主的な判断に任せるというものですが、どの学校が管理型で、どの学校が放任型か、これは資料がなかなかありません。アンケートの欄に、それがあるとよかったのに、とは思いましたが、まあ、学校が自分で、管理型か、放任型かという判断はできないでしょうね。
いずれにしても、単に偏差値だけでなく、いろいろな側面で学校を見るということは大事なことです。
今日別の取材があったのですが、私はやはり「この学校に行かせたいから中学受験をする」という姿勢が一番重要だと思います。偏差値や合格可能性はもちろん受験校を決めるのにある程度参考にしなければならないことは事実ですが、「こういう学校に子どもをやりたい」という気持ちを親が持ち、子どももその気になることが中学受験を成功させる一番の方法ではないでしょうか。
その意味で、お子さんにあった学校を探すひとつの資料としてこの本を参考にされるのもいいかと思います。ちなみに子どもがバケるというのは、良い意味でバケるということで、子どもの可能性がどんな風に引き出されるのか、各学校の先生たちが答えています。
「子どもがバケる学校を探せ!」(ダイヤモンド社刊)