公立の中高一貫校の設置に対する議論が始まったのは、1971年の中央教育審議会。
その当時、学生の数は多く、高校受験が過熱していました。
高校受験は中学校の3年間で学校が生徒の状況を把握し、義務教育から高等教育へバトンを渡すにあたって充分に子どもを良く見て指導してこれていない、どちらかといえば偏差値や点数で輪切りにして、この子はこの高校、この子はあの高校、というような割り当てをしていることは生徒の可能性を引き出すという点から良いことではない、という指摘を受けていて、では公立でも中高一貫教育を試してはどうか、という提言が出され、続いて1985年の臨教審(臨時教育審議会)でも「6年制中等学校」の設置が求められました。
しかしながら、一部の公立中高を一貫校にするということは、一部の優秀な生徒のためだけのエリート校になるという批判が相次ぎ、結局1校試験的に開校したものの、後が続きませんでした。
が、1997年の中央教育審議会でやはり中等教育の複線化が諮問され、学校教育法を改正して99年に制度が始まりました。1999年と言えば、実はゆとり教育が始まったころで、週休5日制になりカリキュラムを減らすなどとの施策と合わせて中等教育を複線化する狙いがあったようです。
東京都の場合2005年に白鷗がスタートして今年で9年。現在10校の一貫校が平均7倍の競争率を保ち、私立が2倍~3倍の推移に対して圧倒的に難しくなっています。
つまり、やはり一部の優秀な生徒のためのエリート校になっている、というわけです。
97年の答申では、受験戦争が起きないように「抽選、面接、推薦」などの方法を適切に組み合わせ、入試で学力試験をしないように、という国会決議までついていたようですが、そんなのはいつのまにか、どこかへ吹っ飛んでしまった。
都立側があくまで、学力検査であって学力試験ではない、と言っていますが、じゃあ、優秀な子だけとっているわけではない、ということは有り得ないでしょう。
都立側としては、私立に流れたトレンドを公立学校に取り戻すために必要な措置、と考えているし、まあ、それはそれで一理あるわけですが、そろそろ過熱感がある分、こちらも何らかの手を打った方が良くはないだろうか、と思えます。
しかし、どういう制度にしてもやはり加熱するのかもしれません。私立に比べてやはり圧倒的に安いですから。
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