塾を変えるべきか?

ここのところ、相談メールの中で多いのが「塾を変えるべきか?」というご相談です。

塾を変えるという動機は当然、今の塾では成績が上がらないのではないか?という疑問があるからです。

1 クラス分けテストで上にあがるわけでもない。クラスはほとんど変わらない。
2 自分の志望校向けの対策が今の塾でははっきりしない。
3 模擬試験のテストが悪く、このままでは志望校に入れそうにない。
4 先生がくるくる変わり、誰に相談していいか、わからない。

など、いくつか理由があるのですが、結局はこの塾でウチの子は、合格できるの?ということだと思います。

まず、大きな塾になると受験する生徒が一定数いますから、教室数が多くなるとボリュームがでます。一方で、数が多くなれば必然的に自然倍率(競争率)に近づいていきます。だからだいたい、その教室でこのクラスにいると、どこどこに入るというような目安はたっていることになるので、そのラインを越えていなければ(少なくともあと少しというところにいなければ)、今のやり方では合格は大変でしょう。

しかもそのラインに半年間やっても到達していないとなると、残りの半年で何か変わるのかといえばそう変わることはないでしょう。

だから流れとしては、
10月に「その志望校では難しいですね」といわれ、
11月に「新たな志望校を考えましょう」になり、
12月に「必ず1校は合格するために、この学校を受けてください」と進んで、まあ、その学校に行くというような感じでしょうか。

ところが塾を変えるのには、エネルギーがいるのです。

もちろん塾の先生は反対するでしょう。
子どもも変えたくありません。
「友達もできたし。先生にもなれたし。」
でも、このことばが現状を語っています。今の状況を変えたくない、というのは、先に進もうとか上に上がろうとかいう意思とは違います。
もし、本当に合格したい子であれば、「良い方法があるなら、そっちに行きたい」と思うでしょう。

もちろん、「今の塾で何とか上にあがりたい」という話をする子もいるでしょうが、すでに半年以上それができていないのだから、まずやり方を変えないといけないのです。

だから、塾を変えると決めるのは子どもではありません。親です。ただ、親はそのエネルギーをかけてでも、塾を変えることができるか?という話になると、結果的にはそうではないケースが多いのです。結局、面倒になってしまうのでしょうね。

ただ塾は学校と違います。塾は合格するために行くところ。だから、合格させてくれそうなところに行くべきです。ところが「合格させてくれそうな」という意味は「自分の子を」ということばがちゃんとついていないといけない。実績があっても、塾生の数が多いだけで、このまま行くと自分の子は入れないということならば、それは考える必要があるのです。ただ、もちろんその内容はしっかり吟味しないといけないでしょう。妙なスパルタ塾に入っても結果はともないません。だいたい授業を見せてくれないところなど論外です。

今、こういうお話をするのは、6年生は特に夏前に残り半年間の戦略をしっかり考えておく必要があるからです。特に大事なのは夏期講習。またべったり40日間通って、何もならなかったら本当にもったいない話になるのです。

お子さんがもし、今の塾で伸びそうにないと思ったら、親が考えなければいけないのが中学受験です。子どもにそこまでの発想はありません。ただ、これにはエネルギーがいります。ただそのエネルギーをかけた分、お子さんの可能性が広がることも間違いないでしょう。

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