第54回 与えすぎに注意

最近の子どもたちは、ホントにいろいろなものを持っています。筆箱の中もカラフルなペンがたくさんあるし、ゲーム、マンガ、おもちゃ。
きっと自分の部屋の中にはそれこそ、片付けられないほどものがあふれかえっているのではないでしょうか。

で、問題はそれがどうして手に入ったのか?ということなのです。

いろいろ本人が努力したというのであれば、それはそれでいいのだけれど、多分いろいろともらったのではないかと思います。

このもらうのがよくない。特に受験にはよくないと思うのです。

入試は、自分で努力して、力をつけない限り、合格できない。このことは子どもたちの人生の中ではある意味初めての経験なのです。今まではなんとなく、親が道を開いてきたところはあるし、親が保護してきたから今の彼らがあるといっても過言ではありません。しかし、実際に入試会場に親が入っていくわけにはいかない。だから自分で道を開く必要がある。

と、このとき、与えられている子どもたちは自分でとろうとしない。だって待っていれば誰かが与えてくれたから。

そうなんです。今の子どもたちを見ていて思うのは、その貪欲さみたいなものが、あまり見られない点。

与えてしまうと自分でとる機会を失う。

これは真理なのです。与えられすぎてしまうと、自分でとる力がなくなってしまいます。物を与えれば、子どもに幸福が与えられると勘違いしてはいけないのです。

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