第22回 練習方法を考える

    「だから、これは覚えればいいんだよ」
    という学習内容があるとします。花のおしべの数でもいいし、歴史年号でもいいでしょう。しかし、その覚える方法は?
    書いて覚えなさい、という方もあれば、問題を吹き込んで、何度も聞かせるという方もあるでしょう。ここで、間違いは、「自分がうまくいった方法」を使うということなのです。お父さん、お母さんの受験の記憶は大方、大学受験か高校受験。ここでうまくいった方法が小学生でもやれるのか?というとそうではない可能性があります。
    で、覚えるということは結果が出ればいいのです。つまり覚えればいい。だからその過程は結果が出る方法を考えてあげることなのです。
    日本ハムファイターズの稲葉選手が低目を打つとき、たてぶりの方がいいのではないかと気がついた。と、その練習はどうあるべきか、どうすればそのフォームが身につくのか、コーチと相談しながら、練習方法から考えていったそうです。
    そう、練習方法から考えないと、うまくいきません。根性で覚えればいいんだ、なんて話はもうやめましょう。お子さんにとって一番良い方法を見つけてください。
    私がよくやった方法はクイズ番組を授業でやること。覚える範囲を決めます。そのやり方はもう、お任せ。
    で、クイズ番組をやるのです。第一問、「宮崎平野を流れる川は、・・・」
    「はい!」
    「大淀川」
    「ぶー!」
    「え、?」
    「大淀川ですが、では仁淀川が流れる平野は?」
    「はい!」
    「高知平野」
    「ずるいよ、ずるい」
    などといいながらやりますが、まあ、覚えることは覚える。なんだ、遊んでるんじゃないかって? その通りです。でも覚えればいいんです。覚えれば。

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