合不合、4回やってもどうも、うまくいかない理由

    合不合、4回やっても、なかなか成績が出せなかった
    ゾーンとして45から55前後のお子さんは、なかなかその領域から突破できていないかもしれません。
    それにはちょっとした理由があります。
    これは合不合に限らず、合格判定でもいえることですが、ひとつの試験である集団を正規分布に近づけるようにするためには、差が開くように問題を設計します。そのために入試よりも
    ①問題数を多くする
    ②やさしい問題から難しい問題まで配置する
    という2つをどうしても加えざるを得ません。この点で入試とは大きく異なるのです。
    例えば男子御三家の問題は50分~60分で4題というのが算数の出題傾向です。したがって前半のようなやさしい問題はまず出ない。だから、過去問を練習すると合不合のようなスピード感はいらないのです。できる子で相性が悪い場合はたいていの理由はここです。たくさんの問題、むずかしくはないのですが、やればミスはでるわけで、だから意外に点数が伸びなかったりする。
    また逆に、数多くの問題が出題される例えば青山学院や慶應中等部に比すと、②がひっかかる。つまり、難しい問題が出ない。これもまた、過去問の練習とは違います。
    つまり
    合不合や合格判定テストのような模擬試験と同じ傾向の入学試験はない
    のです。
    だから、なかなか突破できない場合がある。4回やったけど、うまくいかない。
    つまり「相性」が悪いのです。
    いい点がとれたら、それはなかなか優秀ではあるでしょう。しかし45~55の生徒は「入試には出ない問題」をやっている可能性があることも、視野にいれておいてください。これは四谷大塚や日能研が悪いのではありません。
    1つの試験ですべての学校を判定する、ということ自体に無理があるのです。その無理を何とか統計的に処理しようとするためにそうなるのです。
    80%偏差値を突破しても落ちることがある。20%未満でも合格することがある。
    当然のことながら、受ける学校の傾向とは違うから、こういうことがおこるわけですね。
    子どもの力は昨日お話したとおり帯ですから、いいときもあれば悪いときもある。それに受ける学校の傾向をしっかりマスターしている場合とそうでない場合がある。
    これを受験日にどう重ねるか、によって合否は分かれるのです。
    当然、いい状態で、学校の傾向をしっかりマスターすれば、合不合や合格判定テストの結果とは別に合格できるのです。
    「さあ、これから入試まで、データをひっくり返してやろう!」
    そういう意気込みで、調子を上げてください。
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