下位クラスでも塾をやめない理由

塾ではいろいろな隠語がありますが、ある塾で「ロークラス」という言葉を聞きました。

当然、そこは組み分けがあり、トップ、ミドル、ローという言い方があるようです。

「やはり下のクラスになってしまうとやめる子が多くなるんでしょうか?」

と聞いてみると、

「いえ、そんなにやめる方はいません。」

という話になりました。

実際に転塾される方はミドルに多いのだそうです。それも6年の初めまでが多く、あとは9月に少し。実際、あまり動かない。

トップとミドルで考えると、当然上位校に合格するのはトップの方が確率が高い。だから、なんとか逆転したい。ということで次のチャンスを考える。そこに転塾という選択肢が出てくるのでしょうが、しかし「ロークラス」の場合、最初から上位校はあまり考えていない。

これまでの試験の結果から、すでに志望校も身の丈に合った形になっています。だとすると、そこでしっかり面倒を見てもらっているからやめないのです。

上位に専任ばかり、という話が横行しますが、「一番下でがんばる専任の先生」もいるのです。

「なーんだ、また落ちたのか。仕方ないなあ。じゃ、また上がるしかないぞ」

笑顔で子どもたちに語りかけるベテランの先生も、塾を支えています。

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