夏期講習も終わり、9月の半ばです。
この約1ヶ月半の間に私にはいくつかの課題がありました。
ひとつは、子どもたち一人一人の課題をどうやって達成させるか
ということです。
私は塾の教師を長年やってきましたが、そのほとんどの時間をある
限られた層の生徒に対して集合授業で指導をするという形式をとっ
ていたのです。
例えば慶応を志望する生徒、あるいは武蔵を志望する生徒、雙葉を
志望する生徒、多くは学校別であるレベルに限られた子どもたち
でした。したがって、やるべきことはある程度絞られているし、
それを達成することに時間をかければよかったのです。
しかし、これはそれだけの層の子どもたちを一箇所に集めなければ
ならないというハンデがありました。
地域を越えてある志望校に向けて集まるということは、実は子ども
たちにある負担を強いています。そこで一箇所の教室で、いろいろな
ニーズの子どもたちを指導することができないか、これは私がまた
子どもたちの指導をやろうと思ったときの目標でした。
そして今年の春からいままでに約10名の6年生を預かりました。
その10名は、本当にトップから下までバラエティーに富んでいました。
そしてこの夏、私はそれぞれの子どもたちの目標を達成するために
今までとはまったく違う指導方法を始めたのです。
それは簡単に言えば、まとめて教えないということ。
ひとりひとりに課題を与え、マルをつけたり、説明したり。
しかし、決して個別指導ではありません。あくまで集団
指導です。同じ教室にいて、目標の違う生徒にそれぞれ
個別の内容を教えること。それを実行したのです。
その途中経過をこれからお話してみたいと思います。