第22回 家で勉強しない!

■最近、ご相談を受ける内容で多くなったのが働いているお母さんの悩みです。小学校6年生なのだから、お母さんが帰ってくるまで、さすがに自分で勉強するだろうと誰もが考えます。しかし、そうではない子どもたちがたくさんいるのです。

■入学試験まであと半年、塾があれば夜遅くまで勉強してくるでしょうが、塾が毎日あるわけではありません。それに塾ばかりだと、自分だけの課題を克服できません。例えば過去問の演習とか知識を覚えるとか、個人でやらなければならない勉強はたくさんあるのです。

■しかし、家に帰って誰も監視する人がいないと、子どもたちは勉強しないのです。「ああ、疲れた」しばらくテレビを見ているうちに、すぐ眠ってしまったり。あるいはついはじめたゲームにはまってみたり。お母さんはもちろん、やるべき学習内容を指示したり、電話をかけたりしているのです。でも、家で勉強しないのです。

■でもそういう子も塾に来ると勉強しますし、だれかがいれば別に苦にもせず机に向かうのです。これらの子どもたちが入学試験に対して消極的であるわけではありません。しかし、やはり幼いのです。やらなければいけないことはわかっている、でもそれを誰かが見ていない限り、やれないのです。

■しかしながら、子どもは同じところにはいません。だから、やがて自分でやれるようになるのです。そういう意識をお母さんが家にいれば少しずつ、与えてあげることもできるかもしれません。でも、フルタイムで働くお母さんは増えています。だとすると、何かいい方法がないだろうか、私はある方法を試してみることにしました。(続)

(田中 貴)

(2005年9月18日)

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