冷静にデータを考える

最近は、模擬試験のデータが帰ってくるのが早くなりました。WEBで見ることができるので、それこそ試験2日目には素点や子どもが書いた答案がアップされているでしょう。

そして数日後には偏差値、合格可能性、問題別偏差値、合格ライン分析などいくつかの資料が出てくるはずです。しかし、偏差値や合格可能性を見て「ガーん」となり、気を取り直そうとするもののさらに心配になって塾の先生に電話をしたり、さらには家庭教師を増やしたり、ということになってしまっては、当然、いけません。

データは、確かに現状を表しているので、これを冷静に、あくまで冷静に分析してみることが必要です。私は、子どもの成績表よりも問題と答案に視点を置きます。

つまり、どの問題ができて、どの問題ができていないのか。

できれば子どもにもう一度、問題を渡して、同じ時間で解きなおしてもらう。その結果として、試験ではできなかったが今度はできた、という問題もあるでしょう。

つまり、「できる可能性があった問題」というのは、どのくらいかを考えてみるのです。

実際の点数ととれる可能性のあった点数のかい離が大きい、ということはミスをしたり、試験で上がったりという、「試験で力を発揮する力」の不足が問題であることが多い。多くは、結果を気にするあまり、あわてて問題を読み飛ばしたり、計算をていねいにやらなかったり、ということが原因なので、ここは子どもと試験の受け方について話し合ってみる必要があるでしょう。

すでに結構プレッシャーがかかっている場合があるかもしれませんから、それを解きほぐしてあげる必要はあると思います。

次に、できなかった問題をもう少し詳しく調べてみましょう。

例えば国語の選択問題で、間違いが多い、という場合。

これは、雰囲気で読んで、勘で答えているケースが多いのです。つまり、作問者が作る紛らわしい選択肢にひっかかっている。しかし、作問者は著者ではないので、文中の根拠から選択肢を判定するように作ります。その根拠を見つけられていない、ということであるならば、その練習をしないといけない。

よくある問題で、「本文の内容と一致するものを2つ選びなさい。」のような出題があるでしょう。

このとき、これはどこに書いてあるのか、を明確にするくせをつけると、間違わなくなります。ところが何となく読んで、そういうことだろう、ぐらいに思って解いていると間違える。つまり解き方が曖昧になっているわけで、このやり方をいくら続けても国語の点数はとれません。

子どもの模擬試験の結果はいろいろな内容を教えてくれるものです。だからデータを分析することは大事なことで、そこから次の対策を考える必要があります。

じゃ、これを塾の先生がやってくれるか? 塾生の人数で決まるでしょう。しかし、すべてやってもらえるとは限らない。だったら、親がやった方が良いのです。子どもに任せてもなかなかそこまで冷静に考えられません。

中学受験が親と子の入試であるのは、子どもがすべてを解決できないからです。子どもの勉強の方向性をしっかり導いてあげるために、模擬試験の結果に一喜一憂せず、冷静に答案を分析してください。

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