第4回   春の嵐

■新学年が始まりました。今年から塾をはじめられた方も少なくないでしょう。新しい生活パターンが始まって1ヶ月くらいたって、子どもも塾に慣れ始めたころ、お母さんは本当にこんなことやっていけるのかしら?という気持ちになるものです。

■最近の塾はどこでも教材が多くなりました。子どもたちのレベルを考えて、いろいろと教材やテストを作っている良心的な塾もあれば、とにかく売らんかなという塾までふくめて、実にたくさんの教材があります。親とすれば、先生から勧められたものはやらなければいけないものと考えがちです。子どもたちも先生に出された宿題はやっていかないとまずいという気持ちになって、がんばります。親も手伝って、毎週宿題や復習をこなすうち、1ヶ月たって、こんな生活、続けられるのかしら?という気になるものです。

■売らんかなの塾の話は別にして、やらなければいけない教材が多くてこなしきれない場合、親がある程度、優先順位を決めてあげる必要があります。きちんとしたフォローができる塾は、こういう相談にはすぐ乗ってくれて、担任の先生が、優先順位を決めてくれる場合もあります。気をつけなければいけないのは、4教科、すべて先生が違う塾。他の教科のことはわかりませんと言われてしまうと、これは親が決めるしかありません。

■優先順位を決めるとすれば、まず算数。次が国語。次が理科で、最後が社会という順位です。特に新4年生の場合、算数だけでも良いくらいの気持ちで十分でしょう。中学入試の場合、算数が得意な子どもの方が有利です。だから、他のことまで手が回らなかったから、まず算数と思ってよいのではないでしょうか。

■やりきれないことをやり続けると、だんだん、子どもたちのようすが暗くなります。疲れたり、やる気がなくなったり、なかなか家に帰ってこなくなったり。そこを見逃して、やる気のなさをなじったりすると、うまくいきません。子どもたちと楽しく勉強できるように、くれぐれもやりすぎに気をつけてください。

(平成14年3月9日)

 

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