■算数の問題を解いていく上で、大変重要なのが自分で図を書くということです。例えば速さの問題では、人の動きを線分図で書いてみる場合もあるでしょうし、あるいはダイヤグラムにしてみる場合もあるかもしれません。立体や平面図形では、自分でもう一度図を書き直してみたり、あるいは別の方向から見た図を書いたほうがわかりやすい場合もあるでしょう。
■ところが算数があまり得意でない人は、この自分で図を書くという作業をあまりしない傾向にあります。ただ文章をじっとにらめっこしていても、問題はなかなか解けないもの。むしろ問題文の題意を読みながら、自分で図を書いてみることが大事です。
■速さの問題などでは、同じ距離を動いているところとか、同じ時間動いているところが問題を解くヒントになることが多いのですが、実際に図を書いてみないとそれに気がつきにくいのです。例えばダイヤグラムを書けば、同じ時間動いている場所は簡単に見つかる場合が多いのです。
■図を書かない子供たちの言いわけは大きく分けて、2つあります。「めんどくさい」「たいへん」でも良く考えてみましょう。面倒だといって、結局得点できなければ合格できないのです。これは理由になりませんね。もうひとつは「図が下手だから」確かに、見取り図を上手に書くのは最初、むずかしいかもしれません。しかし、やっていけばだんだん上手になるもの。図を書かなければ、いつまでたっても上手になれませんね。
■図を上手に書くのに使って便利なのが方眼紙です。グラフ用紙のことですが、この紙には格子状にうすく線がひいてあるので、この上をなぞると上手に直線や正方形、長方形がかけます。立方体の見取り図も格子を利用することで、うまく書くことができますね。ですから、図を書くのがあまり得意でない人は方眼のノートを算数のノートとして使ってみてください。
■方眼紙に図を書いていくと、グラフも簡単にかけますね。そうやって練習していくと、図を書くのがだんだん苦にならなくなります。そうすると問題文を読むのもポイントがわかるようになって、算数の得点力がだいぶ変わってくるでしょう。今からでも遅くはないので、すぐに図を書きながら解いていってください。
(平成17年10月26日)