第86回 夏休みの勉強の考え方

■ 6年生の夏休みまでに、一応入試で出題されるところは全部習います。つまりカリキュラムは終了するわけで、これから総復習に入ります。で、当然穴は空いているわけだし、地理なんかはもう1年も前の話なので、それぞれの得手不得手に合わせて復習を考えていかなければならないのですが、今はちょっと事情が違います。

■ だいたい夏期講習で全部やるところが多くなりました。全部と言ったってもちろん2年分の勉強を全部やるわけにはいかないが、例えば社会については地理が5日間、歴史が5日間、公民が5日間、全15日間2コマ、みたいな講習になるでしょう。
本来はわかっているところは飛ばして、できないところをやりたいところですが、そうもいかない。決まっているわけですから、勝手に歴史の授業中に地理の勉強なんてできるわけがありません。

■ しかも6年生で夏期講習を休むわけにもいかない。ホントは休んで自分の勉強をするという方法もあるわけですが、それを細かく考えるのは確かに手間ではあるので、ならばいっそお任せしちゃいましょう。

■ で、わかっているところは、授業で終わり。以降、家庭でやることは出された宿題をやることだけ。それも先生と話がつけばやらない。その代わり、自分の不得意なことを家庭では集中して時間をかける。

■ それは授業の出来ですぐわかるでしょう。例えば授業中にやった問題の出来を見れば、「わかっているか」「わかっていないか」は本人もわかる。だから「わかっていないところだけやる。」

■ 一応塾としては一番良く出る部分だけをピックアップするので、それに乗っかって「わからないところ」を見つけてもらう。そして集中して勉強することです。

■ でもそれが多くて終わらなかったら? そりゃあ、優先順位をつけるしかないでしょう。どうやって優先順位をつけるか? 第一志望の過去問を見てください。過去問に良く出ていて、できないものをやればいいのです。それでも多かったら?

■ 算数>理科>社会>国語の順でやってください。それでも多ければ、あとは「多少間引くしか」ないでしょう。そしてお盆休み以降は、多少終わっていなくても無視して、過去問をやりましょう。過去問で出てきてできなければ、そこだけやる。そうやってなるべく効率の良いやり方を考えてください。ただし・・・。

■ 夏は天王山といいますが、成績を伸ばすのは秋です。ここで飛ばしすぎないように。むしろやることを絞って丁寧に勉強を進めることの方が大事です。

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