第92回 安全校の過去問から始める

■ 先に受験する学校を絞っていくと、いろいろな負担を減らすことができます。しかし、受験する学校は平均すると5校から6校。同じ学校を受験すれば学校別対策を絞ることができますが、全部違う学校ということになると、過去問をやるだけでも大変になる。

■ で、一般的には第一志望の学校から過去問をやるのが普通ですが、安全校の過去問から始めたご家庭がありました。

■ 「結局、第一志望の学校は難しいし、基本よりも応用の方が多い。しかし、安全校だと基本的な問題の方が多いので、復習にもなるし基礎力を固めることになると思ったのです。それを先に10年分徹底してやると、各教科に対する基礎の復習はかなりしっかりできるし、それになにより、過去問が進むにつれて本人が「ここは大丈夫だ」と自信をもてるようになりました。これが大きかった。だから秋になって、第一志望の過去問に移った時に、多少、出来が悪くとも、心の支えになった部分はあります。
土台、できることはそんなに多くはないので、うちは徹底的に過去問をやりこんだのが良かったと思いますね。」

■ という話を聞いて、なるほどなあと思いました。過去問をやりこんでいけば、「出てできない」ことは明確にわかるし、そこをしっかり理解することで「できないところをできるようにする」ことができるわけで、単元別学習を繰り返すよりは効果が高いわけですが、受験するラインナップが早く決まっていれば、安全校の過去問から始めて土台を固めることを優先するのも良い方法かもしれません。

■ ただ、それでも時間的には志望上位の学校の過去問をやり切ることのはなかなか苦しかったそうですから、過去問についてもある程度優先順位を決めていった方が良いだろうと思います。

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