第119回 とにかく普通に

■ 入試というのは、やはり独特なプレッシャーや緊張感を本人や家族に与えます。その分、いろいろと細かいことが気になったり、ふと「不安」になったりすることがあるでしょう。例えば、もしかするとあれが出るかもしれない、と思って、ついいろいろ「ヤマ」をかけてしまったり、あるいは本人があまり食べないと、「食べさせなきゃ」と本人が好きなものを揃えすぎてしまったり。

■ そういう特別なこと、というのは、またまた本人にプレッシャーをかけたり、緊張感を生み出したりすることになるものです。「お母さんは、心配してるな」とか、「落ちたらどうしよう」とか。まあ、そういうことは誰しもが経験することだから、取り立てて除こうとしなくてもいいが、余分なことをしてさらにプレッシャーをかける必要もないでしょう。

■ だから私はなるべく普通にやるのが良い、普段通りやるのが良いと思っています。

■ 中学の入学試験を受けるために確かにずいぶん準備したし、いろいろ我慢したことも多いのですが、しかし、そこに何か特別な想いを込めない方が良いと思うのです。もちろん親として合格してほしいのはその通りなのですが、だからといって、まだ先にある子どもたちのこと。まずは、本人がしっかりやればいいさ、ぐらいの気持ちで臨まれた方が良いと思います。

■ 別に息を潜めている必要もないし、だからといってハイな気持ちにする必要もない。試験会場に入る子どもたちに何か感動的なことばをかけよう、などと思わないでください。

■ 「じゃ、がんばってね。」とさらっと送ってくるのが一番いいのです。

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